イギリスの宗教
イギリスの宗教
イギリスに留学し、実際生活してみると、
「世界にはいろんな人がいるものだ」
と、だれもが感じることでしょう。
日本でもここ最近は外国人旅行者を多く見かけるようになりました。
しかし、世界と比べてみると
日本に居住している私たちの大半が
同じような容姿をし
同じような宗教観を持ち
同じような生活水準で暮らしています。
イギリス留学すると
宗教や民族を意識する機会も
日本にいるのと比べて間違いなく増えます。
イギリスにおける公式宗教は
英国国教会(the Anglican Church)によるキリスト教。
16世紀に英国国教会が設立されるまでは
ローマカトリック教会によってイギリスの宗教は占有・支配されていました。
現在のイギリスではキリスト教以外にも
仏教やイスラム教、ヒンズー教などをも認める他信仰国家でもあります。
- キリスト教 60%近く
- イスラム教 4.4%
- ヒンズー教 1.3%
- その他の宗教 1.9%ほど・・・と言われています。
と同時に、意外かもしれませんが
イギリス人の約23%は
特別な信仰を持っていないという調査もあります。
表向きはキリスト教徒であっても
毎週ミサに行く人の割合は多くはありません。
興味深いのは
カトリックミッション系の学校にシーク教の生徒が通っていたりすることです。
まさに「共存」という名のもと
お互いが認め合って存在しているという印象を受けますね。
それは個々の関係においても同じことが言えます。
あまり他人の事には干渉してこないことで有名なイギリス人です。
最近はスティーブ・ジョブズの影響なのか
海外でも「禅」や日本人の宗教観について問われる機会も増えているようです。
仏教の歴史なども
簡単に英語で説明できるようにしておくと役に立つかもしれませんね。
その際は「自分がどう思うか」という意見を添えることもお忘れなく!
英国国教会の歴史
イギリス人の宗教の中でも
英国国教会はイギリスの歴史そのものともいえるほど
イギリスに留学するなら知っておくべきものの一つです。
英国国教会とはいったいどんなものなのでしょうか?
【始まり】
16世紀のイギリス。
離婚がローマ法王から認められなかった時代。
当時のイングランド王ヘンリー8世が英国独自の教会を設立したことに始まります。
【現在の信徒は?】
現在、英国国教会の信徒はおよそ2,600万人。
そのうち、毎週教会に通うのは275万人ほどしかいません。
この数字はイギリス人の宗教観をも表しています。
【宗教と学校教育】
プロテスタントが多数派を占めている北アイルランドでは
カトリック教徒の多いアイルランドと長年にわたり対立が続いています。
かつては、学校教育の中でもキリスト教が必須科目だったイギリス。
しかし、多文化社会になるにつれ
ほかの宗教の人々に考慮するため、学校内教育も変わっていきました。
この対応はまさに
過去に幾度も宗教論争を経験しているイギリスだからこそ。
多文化共生社会をめざすには
避けては通れないということを知っているからできることなのでしょう。
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このように、イギリスの国教でありながら
どこか表面的・形式的印象が否めない英国国教会。
それでも荘厳な英国国教の大聖堂などを目の当たりにすると
その偉大さに息をのむことでしょう。
ロンドンのセント・ポール寺院や
ソールズベリーのソールズベリー大聖堂などはその代表です。
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